八戸大橋(夢の大橋)目次
- 八戸大橋(夢の大橋)について
- 八戸大橋(夢の大橋)の見どころ
- 八戸大橋(夢の大橋)の周辺
- 八戸大橋(夢の大橋)へのアクセス方法
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八戸大橋(夢の大橋)について
青森県・八戸港に流れ入る新井田川河口にかかる長さ1,323m、橋脚の高さ30mを誇るアーチ型の産業用橋梁です。
もともと川幅が約200mある新井田川には橋がかかっていなかったので、車は5kmほど上流にある市街地を通って港へ向かうことを強いられていました。
この八戸大橋の設置は八戸港の発展と密接な関係にあります。
江戸時代からの産業であった漁業にくわえ、第二次世界大戦後は食糧増産対策用の化学肥料に使用する原料積出港に指定されたことから、港を中心とする産業が本格的に町の復興を後押ししていきます。
1951年(昭和26年)には八戸港が重要港湾指定され、1964年(昭和39年)に新産業都市に八戸地区が指定されたのをきっかけに、臨海部には製紙業や非鉄金属業の工場が相次いで立地していきます。
その頃の八戸港は、馬淵川と新井田川に分断されていて港の中での物流が滞りがちであることが課題となっていました。
将来に向けて円滑な、そして効率的な物流拠点とするため、港湾道路整備の1つとして新しい橋の設置が計画されていきました。
工業の町としても八戸市が発展するためにたくさんの船を八戸港へ迎え入れたい。
そのためにも河口近くの交通の便を良くしたい、との機運はどんどん高まっていきます。
そして1972年(昭和47年)当時全国でも有数規模で建設が開始され、ついに1976年(昭和51年)9月「八戸大橋」開通、1980年(昭和55年)の全面共用開始となったのです。
同年には八太郎大橋も全面共用が開始され、その5年後には蓮沼陸橋、八太郎トンネルも完成。
このようにして八戸港の臨港交通網は確立されていきました。
1975年(昭和50年)9月に行われた橋桁のドッキング工事の際は、八戸市民1000人以上が新井田川沿いに集まり固唾を飲んで見守っていたとの映像も残っており、八戸市の地域振興のためにも大いに期待された橋であったことが伺えます。
建設当時、「連続箱桁形式」という工法で作られた橋の中で国内では2番め、東北では1番の長さを誇ったこの八戸大橋。全国にも先駆けて設置された長大な橋であり、多くのデータを残した工事でもありました。
その後の海上長大橋梁の設計、施工にもたくさんの影響を与えた点が大変高く評価されている橋でもあります。
1991年(平成3年)からは夜の橋梁ライトアップも始まりました。
このライトアップは、一般社団法人照明学会による照明普及賞、優秀施設賞を受賞。国の補助を受けた港湾関係施設の受賞としては第一号でした。
しかし2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災時には、埋め立て地側の橋脚にヒビが入るなどの損傷が確認されました。
それにより橋の利用を止めるなど、スムーズな物流に制限を掛ける事態に。
今後は災害時における安全性を高めていき変わらずに安全安心な生活を続けられるよう整備していくことが課題でしょう。
国の重要港湾指定を受けた八戸港沿岸部の道路を繋ぎ、地域の発展の願いを背負った八戸大橋。
増大が見込まれるコンテナ貨物輸送への対応等港湾のハード面のみならず、今や観光や交流分野など、市民が気軽に憩える水際空間を確保するためソフト面設備としての一翼を担っています。
中でも工業地域と八戸大橋のコラボレーションとも言える夜景は、全国でも有数の観光スポット。
産業を身近に。
八戸大橋が人々の交流がぐっと盛んになるような拠点になっている証拠ですね。
定番の国内フェリーを始め、ゆくゆくは外国客船もこの橋をくぐってたくさんの人々の交流の足掛りとなるように。
青い空と海にかかる黄色い「夢の大橋」は、これからも北東北から世界の街を見つめています。
八戸大橋(夢の大橋)の見どころ
本来が産業道路なので、八戸大橋自体にアミューズメント施設は併設されてはいません。
その中でも片側3車線の車輌用道路の脇には自転車や歩行者が通行できる歩道があり、そこからは八戸市沿岸部地区が一望することができます。
橋脚高さ30m以上の場所からは遮るものがなにもありません。
多少のモヤモヤした気持ちくらいならあっという間に消えてしまいそうです。
1991年(平成3年)からは橋梁のライトアップも始まり、周囲の工場群とともに夜景スポットとしても有名になっています。
特に館鼻公園には展望スポットがいくつもあり、北側からは八戸大橋と橋梁の向こうに見える工場をダイナミックに展望することができます。
港のそばなので遮るものが無い空間に近代的な建築物がそびえ立つ風景は圧巻のひと言。
空が群青色に染まる日暮れ時が、八戸大橋の様子をしっとりと眺めるには最高の時間です。
また8月には八戸大橋すぐそばの舘鼻漁港を会場に、八戸花火大会が開催されています。
八戸大橋の歩道を利用して夕涼みしながら花火見物もできますね。
気持ちのいい風に吹かれて夏の想い出作り。
普段は忙しく車で通過しているあなたも、たまには歩いて八戸大橋を訪れてみませんか。
八戸大橋(夢の大橋)の周辺
JR陸奥湊駅や鮫駅あたりから八戸大橋、太平洋に抜ける地域を中心にどんな観光地があるか見てみましょう。
1.舘鼻公園
舘鼻公園は、JR八戸線陸奥湊駅の北西、新井田川河口の小高い丘にあります。
この場所は古くは「日和見山」と呼ばれ、船の運行には重要な場所になっていました。
今は地形を活かして作られた見晴台や360度眺めることができる眺望台「グレットタワーみなと」等、八戸港沿岸の絶好眺望スポットが設置されています。
アスレチックや運動器具などがそろう「自由ひろば」や「たてはなの丘」、「桜の杜」でのお花見など、小さな子ども連れでも楽しめる公園になっています。
2019年(令和元年)7月には旧八戸測候所を改修して「八戸みなと体験学習館」がオープンしました。
災害時の防災機能も備えた施設で、東日本大震災の実情を教訓として残すための「震災伝承施設」としても登録されています。
また、公園下だけではなく丘の上にも駐車場が完備されているのもうれしいポイント。
トイレや休憩できる東屋も完備されていて、夜間に河口付近の景色を楽しむにもうってつけです。
ぜひ一度はここからの景色を楽しんでみたいものですね。
2.舘鼻岸壁朝市
週末日曜日になると1万人以上が来場するという巨大な朝市「舘鼻岸壁朝市」。
普段はなんてことのない舘鼻港の広い岸壁に出現する様子はまさに「街」そのものです。
特にお盆などの帰省シーズンでは歩くのが困難なほどの賑わいになります。
ゆっくり見て回るだけでも1時間ほどかかる大きさなのでその規模がわかりますね。
八戸のサバやイカなどの鮮魚、野菜はもちろん、花や果物、さまざまなお惣菜なども充実。
手作りのパンやコーヒーショップが手で淹れてくれる淹れたてコーヒーもあり、早朝から駆けつけてもここで朝ごはんがしっかり調達できてしまうラインナップです。
そして観光で朝市に来て思わず「まだ今日は回るところがあるんだけど……」と困ってしまうことはありませんか?
そんな時にお土産物を買ってもこの朝市なら大丈夫。朝市本部から全国へ発送することができますよ。
安心して思い切り朝市を楽しめること請け合いです。
駐車場も設置されてはいますが大変込み合います。
八戸中心街から朝市を結ぶ日曜朝市循環バス「いさば号」やJR八戸線・陸奥湊駅を利用してゆったり朝市を楽しみましょう。
3.種差(たねさし)海岸
国の名勝地、三陸復興国立公園内にある海岸船です。
この海岸線だけで650種を越える植物が自生している、日本でも珍しい場所です。
海沿いには遊歩道が整備されており変化に富んだ自然美を目の前に楽しみながら散策できます。
長い海岸線は4つのエリアに分けることができ、八戸大橋に最も近いエリアは北側「蕪嶋エリア」。
3月〜8月頃にはたくさんのウミネコが飛来して子育てをすることで有名です。
このウミネコ、古来から漁師に漁場を教えてくれ、また「蕪嶋神社」の弁財天の使いとして大事にされてきました。
少し南下すると「葦毛崎展望台・大須賀海岸エリア」。白亜の美しい鮫角灯台や古城の趣がある葦毛崎展望台を訪れることができます。
また、踏みしめるとキュッキュッと鳴る鳴砂が特徴的な大須賀海岸も楽しむことができます。
このエリアだけでなく、天然芝の自生するエリアや松原、昔の漁師の暮らしを再現した「浜小屋」見学などまだまだみどころのたくさんある種差海岸。散策にはぜひ便利なワンコインバス「うみねこ号」を利用して周遊してみませんか。
4.八戸港観光遊覧船
4月下旬から10月中の毎日、八戸港内をクルージングできる遊覧船。
蕪島や八戸シーガルブリッジ、八戸大橋を望む約40分の港内一周コースは、ウミネコに餌付け体験をしながら海風を切って行く爽快な体験ができます。
八戸大橋(夢の大橋)へのアクセス方法
【航空路線】
青森・三沢空港までの所要時間
東京から約1時間20分
大阪から約1時間30分
札幌から約1時間
三沢空港から八戸市内へは、連絡バスや青い森鉄道路線が通っています。
連絡バスは三沢空港から八戸の中心街・八日町まで55分。1日5往復あるため利用しやすくなっています。
【鉄道】
八戸は東北新幹線の停車駅にもなっているので主要都市からのアクセスも良いです。
東京から東北新幹線 約2時間45分
仙台から東北新幹線 約1時間10分
函館から新函館北斗駅より北海道新幹線利用で新青森まで。東北新幹線に乗り換えて合計約2時間
【高速バス】
東京からは少々時間がかかりますが、東北からは手頃な値段で利用しやすくなっています。
東京から約9時間30分
仙台から約4時間25分
盛岡から約2時間30分
【フェリー】
北海道とはカーフェリーも通っています。
苫小牧から約8時間
東京から八戸は直通の東北新幹線で最速ですと3時間かからず到着できる距離。
関西へ東海道新幹線を利用していくのと同じくらいの時間で訪れることができますね。
八戸市内の移動は中心街の本八戸駅や朝市の陸奥湊駅、種差海岸の鮫駅などを経由しているJR八戸線が便利です。